米国VIベア(SVXY)はVIX短期先物指数のマイナス0.5倍に変更されパフォーマンス低下

      2018/06/22

米国VIベアETFはSVXYを対象としている

GMOクリックで扱う米国VIベアETFというCFDは、VIX先物の逆の動きをするインバースとして有名なSVXYを対象としています。
VIX先物を売るインバースでなぜ利益がでるのかは別記事を参照してください。米国VIはアービトラージに最適
先日のVIXショックによってVIXインバース神話は崩れましたが、やはりVIX売りの優位性はあるように思えます。

SVXYとVXXを比較検証してみる

そこで米国VIベアETFを買いっぱなしでどれくらいの収益があげられるのか少し検証してみましょう。
SVXYと反対の動きをするVXXと比較してみます。むしろVXXの本流と言えますが。

2017/01/03 終値

vxx 94.8
svxy 48.72

2018/06/08 終値
vxx 32.6
svxy 13.72

この値だけを見ると、VXXはざっくり3分の1に下落。SVXYも下落しています(VIX短期先物指数のマイナス1倍からマイナス0.5倍に連動するように変更されています)

これだとよく分かりませんので%比較チャートを使ってみましょう。チャートはこちらのものを利用。 デモ登録で使えます。

2017/1/3を起点とした場合。
svxyが直近で最も高かった2018/1/12終値
vxx -72.37%
svxy +183.64%

レバレッジがかかっているものやインバースは対象がランダムに動くと減価する傾向にありますが、svxyはそれを補って余りあるパフォーマンスを見せています。
2017年は比較的安定相場でVIXが低い位置にあったことと、ある意味複利にも似た効果があることからこれだけ差がついたものと思われます。

VIXショック直後はSVXYのほうが下落している

ではvixショック直後の2018/2/6はどうなっているでしょうか。

vxx -54.77%
svxy -74.88

これは前日比ではなく2017年1/3日を起点としたパフォーマンスになります。
svxyを買って数年以上の長期間放置していればこれだけのVIX上昇を受けても利益は得られるかもしれませんが、SVXYの下落率のほうが大きくなっています。
また、数十年に一度と言われるようなVIXの急騰があったのでこれから数十年は今回のVIXショックのようなことは起こらないかもしれません。
とはいえ、もしもそれが起きたらどうでしょうか?リーマンショックの時ほどVIXが上昇していないにも関わらず今回はVIXインバースが早期償還されてしまっています。

インバースは前日比で算出される

これはインバースは前日比で算出されるということと、VIXがこれまでの歴史上最低ラインに停滞していたのがその理由にあげられるでしょう。
VIXが低いので相対的にちょっとした上昇でも前日比で見ると大きくなりやすい(分母が小さいので)。

また、早期償還条項に引っかかるような80%以上のVIX上昇がおきなくても、前日比10%或いは20%程度のVIX先物の上昇は頻繁に起きます。

SVXYはマイナス0.5倍に変更されパフォーマンス低下

更に、SVXYはVIX短期先物指数のマイナス0.5倍の動きに変更されています。このことはVIX上昇に対して強くなったとともに、VIX下落によるリターンの低下にもつながっています。

CFDに長期投資するデメリット

早期償還のあるETFはリスクが大きい

そもそもVIX先物を売り続ければVIXインバースと同じことが可能であり、早期償還のあるようなETFはむしろリスクが大きいとも言えます。

価格調整額はないが金利調整額がある

また、パフォーマンスが一見よく見えますがその分ドローダウンも大きくなりやすく、価格調整額がない代わりに買い方は金利調整額を支払う必要があり、この負担は見逃せません。
現在の買い方の金利調整支払額は1日0.19円です。これは1単位13.7ドル前後に対してですから年利約4.6%の金利支払いとなります。

建て玉が大きくなるとどんどん金利負担が大きくなってくる

これは建て玉に対してですから、どんどん含み益が増えていき仮に1000万まで膨らんだら年間支払額は46万円となります。
これから日本の金利が上がれば更にこの負担が大きくなるでしょう。
証拠金に対するパフォーマンスは確かによくなるのでCFDでの運用は一見するとよく見えますが、このような個別株式を対象とするCFDは建て玉総額に対して金利がかかる点を考慮しましょう。

仮に1万円を米国VIベア買いっぱなしで50%の複利で運用できたとするとなんと23年目には1億を超えます。
この時、金利調整額のマイナスとして積みあがっているのは恐らく1000万を超えているものと思われます。

米国VIベアETFはレバが5倍です。リスクを考慮し数万円しか投資しないとすると、わざわざCFDで運用しなくても海外株式を扱う証券会社で普通にSVXYを買ったほうがいいのかもしれません。

 - VIX先物CFD