リーマンショック時は9月に始まったVIX先物のバックワーデーションは途中何度かコンタンゴになりながら基本的には翌年の4月まで続きました。実に半年以上続いています。

一般的にVIX先物はコンタンゴであり、コンタンゴによる減価を受ける。従って買うより売るほうが儲かる。ということでVIX先物を売る、或いはVXXなどを売るという手法が人気でした。
GMOクリックではVIX先物のCFDである米国VIを扱っていますからこれを売り、価格調整額を受け取ることにより間接的にコンタンゴによる収益を得る。

現在VIX先物はバックワーデーションですから逆に買い持ちであれば価格調整額を受け取れることになります。
とは言え、結局のところ買った先物価格より下落すれば価格調整額の受け取りを帳消しにしてしまうのではないか?
つまり価格調整額の受取総額と先物の価格の下落幅を比較し、下落幅のほうが少なければ買い持ちでも利益が出る、ということになります。
仮にバックワーデーションが5ドルだとすると買い持ち半年で30ドルの受け取りになります。現在約50ドル前後の価格が30ドルまで下落しても10ドルは抜けることになります。
逆に売り持ちだと価格自体は下がっていますが、バックワーデーションの影響で10ドル損してしまう計算になります。
VIX先物やVXXは長期買い持ちには不利と言われますが、逆に言えば短期的な買いならありということになります。

もし価格が変わらなければバックワーデーションかどうかだけが影響することになります。
これはコンタンゴ下での売りでも同じで結局のところ価格が一方向に行かないことがコンタンゴ、あるいはバックワーデーションでのサヤ取りには重要になってきます。
価格の上下をとる、ということと収益の源泉が違うわけです。

価格が変わらないというのは大きな誤解を生みやすい表現であり、実際は価格は変わっています。
コンタンゴ下での売りで利ザヤを稼ぐ場合は、期先のほうが高いわけですが、もし期近の先物価格が変わらないと仮定すると、満期がきたら次の先物価格は高いものに切り替わっており、その時点で価格は高くなっています。もしこの時点でも価格が変わらないとするならばそれは期近の価格が下落していったことを意味します。
価格が変わらず期先が高いコンタンゴ状態が続くということは価格がどんどん上がり続けることになるわけで、価格が一定のレンジに収まっているということは裏を返せば先物価格が下落していることにもなるわけです。そして下落した分を埋めるように次の高い先物に切り替わる。結果的に期近と期先の価格差が減価の理由になるわけです。

とはいえ、価格そのものがどんどん高くなっていけばいくらコンタンゴであったとしても含み損的には増大します。

問題はそのような逆行をした場合にどれだけその含み損に耐えられるか、ということであり、資金が豊富にあれば売りっぱなしでもいいのかもしれませんが、今回のような相場ではそうもいかないのが現実です。